SS:039:銃

普段は滅多に怒らないKが本気で腹を立てている。「拾った犬をまた捨てるみたいな真似を俺にさせるな!」マシンガンみたいにまくし立てる。「しょうがねえじゃん」すきですきになったんじゃない。こういうのは自然災害みたいなもんで、きっと防ぎようがない事なんだ。親の理不尽な物言いに声を無くす子供のように黙りこむKの目は赤い。泣きたいのはこっちだ。