2014-11-29から1日間の記事一覧
茜さすプールサイドで目を閉じる君の背中に金網の影 081:網 夕焼けのチェックシートに覆われて消えてしまうね好意のしるし 082:チェック 射るような視線に負けるはつ夏の光のように君は眩しい 083:射 皇帝にひれ伏す民や敬虔な信者みたいに君が好きだよ 084:…
シャツの布越しに感じる体温を背中合わせに分けあう日暮れ
突風に胸の熾火は煽られて二段ベッドの梯子を上る
掌でこじ開けてゆくクロールで七つの海を泳いで渡れ
擬似針に捕まる魚うそつきの未必の故意が許される頃
重力に逆らって翔ぶバタフライ魅せておくれよ筋肉の翅
遥々と遠い昔の約束に僕ひとりだけ囚われている
皇帝にひれ伏す民や敬虔な信者みたいに君が好きだよ
射るような視線に負ける はつ夏の光のように君は眩しい
夕焼けのチェックシートに覆われて消えてしまうね好意のしるし
茜さすプールサイドで目を閉じる君の背中に金網の影
縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている 071:側 生活を銘々皿に取り分けて明日も同じおかずでいいよ 072:銘 谷底に転がる石の存在に意義を問われて何もかえせず 073:谷 青空にたなびくけむり「大丈夫、あれは火事じゃあなくて野焼きよ」 074:…
村議会議員は夜に訪れて通夜振る舞いの誘いをうける
今日からは黒いものなら黒でよい 絶対君主制の崩壊
ひび割れた鏡のようにきらきらと棚田の夕日は小分けにされて
集団の中の異物を排除する目聡いひとと耳聡いひと
春先の小道に落ちる藁と泥 ほのかに香る堆肥の臭い
西からの風は東に吹き抜けて底冷えがする盆地の夜は
青空にたなびくけむり「大丈夫、あれは火事じゃあなくて野焼きよ」
谷底に転がる石の存在に意義を問われて何もかえせず
生活を銘々皿に取り分けて明日も同じおかずでいいよ
縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている